もっと気軽にお酒、楽しんでいいじゃない

人口減少などに伴い酒の消費量は減り、小さな酒屋の存在は地域から徐々に姿を消しています。富山県第一の都市である富山市で店を構えて活動することは高岡市を拠点にするなかやす酒販チームの成長に重要な位置付けのよう。

「総曲輪は移動する人がたくさん行き交っている場所ではないですが、日常生活者の割合も多いローカルなまち。でも目の前の停留所には市内電車がしょっちゅう来るから車を使わず移動ができる、酒とも相性の良い便利な場所です。この地域で様々なお客さんと出会い、信頼関係を築くことは地方で発展するヒントがありそうと直感しています。テナントの皆さんと一つの『食』のパークを作っていくことにも意義を感じます。」と中山さんは話します。

店はモノを売る場だけでなく、人とつながる場、情報を収集する場、作り手の魅力や酒の文化を伝える場にもなります。人々の酒の楽しみ方が変化していく現代、今回の酒場スタンドでは最小サイズで最大の効果を目指しているとのこと。

「平日は昼にベビーカーを連れた奥様たちやシニアが会話に花を咲かせ、夕方からは学生たちが溜まり、夜になると働く世代が飲み始める。色々な世代にとって新たな集会場として、時には学校や職場、家庭からの一時的な逃げ場としてSOGAWA BASEはちょうどいい場にしていきたいですね。そんな場にそっと添えるようにいい酒やドリンクを。休日は昼から街を出歩く人や散歩のお客様も多いので、酒を片手にブラついてもらえたらと思います。」

 

ひとつまみのライブ感、ちょっと美味しい体験を

BASEでは現在「albis KULA*SU」や様々な業態の飲食専門店もあり、施設内のシェア席では購入したものはなんでも飲食できます。フードコートよりももっと自由度の高い「食倉庫」空間の中で、FOUDはドリンクの案内所としてライブ感を大切にして成長を目指していきます。

「外食の楽しみの一つはスタッフとの触れ合い、調理の『ライブ感』にもあり、酒屋として酒・食の経験値が生きる場でもあります。いいものを仕入れる土台に、食や酒に興味の高いスタッフがコミュニケーションすること、目の前で一手間かけて仕上げることが、一杯のドリンク、一口のおつまみの美味しさを高めることができると思います。」

なかやす酒販はこれまで代々、行動する酒屋として様々な作り手を訪ね巡り、探求を重ねてきました。酒が好きで様々なキャリアをもつ新しいスタッフたちとともに、様々な実験と提案がここから生まれていくことが期待されます。

「富山県内でつくられる希少な日本酒、県内ではほとんど売っていない日本酒、厳選したオーガニックなワイン、多彩なノンアルコールドリンクなど、すこし特別で意味のある一杯が気軽に楽しめる店になっていく予定です。飲み物に合うおつまみもちょっとしたライブ感ある提案にしていけたら。酒やドリンクのワークショップなど楽しいイベントも開催していきますので、施設やまちの皆さんと一緒に成長する店をお楽しみください。」